メディヘン3から4への記事移行用なので3.5
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『エヴァンゲリオン』『戦闘妖精・雪風』などのメカ・デザインで名を上げた山下いくとのSFコミック・シリーズ。2巻まででストップしていたのですが、アニメ方面などのお仕事が一段落したのか、連載再開。久々に続巻が出ました。最近見かけなかった1,2巻も再刊されたのか一緒に並んでおりました。私は、バンダイから出た古い版で2巻まで持っていたのですが、「カラー・ページ増+未収録作品掲載」という惹句に引かれ、ついつい3冊セットで買ってしまいました。ちょっと、疲れてたかなぁ、あの時(^^;)。
山下 いくと メディアワークス (2000.3) ISBN : 価格 : ¥2,783 この本は現在お取り扱いできません。 ■あらすじ 時は未来。国家間の緊張が第三次世界大戦の勃発へと突き進む、まさにちょうどそのとき、世界の中心・アメリカ合衆国が突如として消滅。北米大陸になだれ込んだ各国軍の前に残されたのは、1億人の低所得者層のみ。第三次大戦は自動的に停止し、各国は、米国の行方を求めて情報戦に移行したのだった。(以上が基本設定) 米国のものと見られる謎の沈没船が発見されたプエルトリコ。単身サルベージ業を営むエノラが、沈船から引き上げたポッドには、一人の少女が眠っていた。奇妙なまでに大人びた少女・コヨミの正体は? 一方、フロリダで海洋技術を学ぶ少女ニドは、恋人のジェフとともに、調査船アルビオンIIIに同乗して北極海に向かう。アルビオンIIIが謎の潜水艦の襲撃を受ける中、ニドは不思議な少女に出会う。(以上、1巻) ところ変わって、ニュージーランド。民間海難救助会社を始めたコヨミとエノラは、恋人を追うニドに出会う。ちょうど、その頃、巨大海上浮遊都市"ギガンティック・トウキョウ(GT)”がニュージーランド沖に移動。コヨミたちの周辺には陰謀が渦を巻き始める。(以上、2巻) コヨミ、エノラの海難救助会社に就職し、コヨミにしごかれるニド。北極海の謎の少女により、ひそかにニドに託された秘密をめぐり、GTをはじめポスト・アメリカ時代の大国間の謀略戦が進行。GTに向かった3人の運命は?(以上、3巻) ■感想 このマンガの醍醐味は、やはりメカデザインでしょうか。 ストーリーの舞台のほとんどが海であることから、さまざまな船舶・潜水艦・海中スーツ...etcが登場しますが、スクリュー無しの電磁推進当たり前な設定なので、宇宙船かしらん、という奇抜なデザインがてんこ盛り。このあたり、『青の6号』のデザインにも参加したという著者の本領発揮という感じです。 一方、航空機についても、アニメ版『雪風』をデザインした著者のこと、いかにもなものから飛びそうにないものまで、これまた盛りだくさん。 私が好きなのは、海上都市GT。儲かってしょうがない日本が自らのライバルとすべく建造したという、いかにもバブル時代な設定も笑えるのですが、うまくスケール感を出して全長15Kmという巨大さを表現した風景描写(?)は、結構気に入っています。 ストーリーの方は...合衆国消失の謎は深まるばかりで、もう少しとっとこ進めて欲しいという気がします。また、構成が複雑で、1回読んだだけでは流れがつかみにくいところは、「だから何度も読めて嬉しい」と思うか評価の分かれるところかもしれません。話が進まないし注目の登場人物が3巻では出てこなかったよということで、私としては欲求不満。しかし、3巻が出るとは思わなかったなぁ。次は『混沌世界ボルドー』復活か!? PR |
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