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文学評論分野で赫々たる活躍をなさっている斉藤美奈子さんの最新文芸評論。まあ、分野的にも著者的にも普段は読まない種類の本なんですが、これまたbk1.co.jpで「話題のベストセラー」に掲載されていたことから注文してしまったという。Amazonの「おススメ」で買った本は無いのに、bk1で紹介されていると買ってしまうのは何故なのかな。けして勧め方がうまいというわけではないと思うんだけど……

文学的商品学
文学的商品学
posted with 簡単リンクくん at 2006. 8. 2
斎藤 美奈子著
紀伊国屋書店 (2004.2)
ISBN : 4314009586
価格 : ?1,680
通常2-3日以内に発送します。

■内容

ストーリーの中に小道具として登場する商品の観点から著名な小説群を読み直そう、という切り口で書かれた文芸評論集。「はじめに」では「モノから小説を読む」と書かれているけれども、ここでいう「モノ」とはあくまで“商品”であって、男の子的な“MONO”の要素はほとんど無し。モノの取り上げ方も、今風の売れ筋商品ジャンルに合わせて、アパレル/ファッションから入り、食、旅行(「ホテル小説」)、音楽(「バンド文学」)、スポーツ(「野球小説」)へと進む。日本が世界に誇る製造業分野の商品からは、乗り物(「オートバイ文学」)があげられている。ほとんどの項は雑誌に掲載された文章のようだが、巻末に書き下ろしで「貧乏小説」の項が追加されている。貧乏って商品なの? というところもあるが、“消費生活”という、より大きな視点でみればつながっている気もしないではないし、一番おもしろかったこともあって、さほど違和感無し。
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インターネットの流行ものについてはネットで読めば十分、というポリシーなのだが、この本については、技術書ではない、というところが気に入って購入してしまった。

ウェブログ・ハンドブック
Rebecca Blood著 / yomoyomo訳
毎日コミュニケーションズ (2003.12)
ISBN : 483991107X
価格 : ¥2,000
通常2-3日以内に発送します。

■内容

1999年からWeblogを書き続ける著者による、Blogに興味を持った人・これから始めようとする人に向けての、Weblogの紹介と書き始めるにあたってのアドバイス。
 
Weblogとは何か、何が得られるのか、Weblogを書くという事や読者、ネットワーク・コミュニティとどのように向き合うべきか等について、具体的なエピソードを交えて平易な語り口で説明している。

文庫版の写真集というのが好きで、時々、買ってしまう。小さいのに結構持ち重りがして、なんだか充実感が感じられる。そんな気分で、先日、衝動的に購入。

Tokyo style
Tokyo Style
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.29
都築 響一著
筑摩書房 (2003.3)
ISBN : 4480038094
価格 : ?1,260
通常2-3日以内に発送します。

■内容

淡々と集められた100件余の部屋の写真。1部屋の写真は4,5枚。それに短いキャプションが添えられ、部屋の持ち主の生業や、自室についての考え方、部屋の特徴がつづられる。部屋の持ち主を含め、人間は一切、写っていない。取り上げられているのは、東京に暮らす、ごく普通の若者達の部屋。人に見せるための部屋ではなく、生活するための部屋を普段のまま写し、不在の持ち主達の生活を切り抜いた写真集。
気になる本はいろいろ出るけれども、買うのに必要なのは、財布の中身とその日のノリ。多くは絶対、読みたい、というものでもないので、まあいいか、と買わずにすませることになる。いつもの本屋に立ち寄るたびに、そういった買いそびれ本がチラチラ視界に入るのだけれども、新刊購入に流されて、大抵は本屋から姿を消すままに忘れてしまうものが多い。
 
いつも視界に入る本の中には、「買ってくれ、損はさせないよ」と訴えかけてくるものがある。この本はまさにそれ。一度、本屋で手に取ってから、いつも横目でチラチラ見るだけだったのに、このあいだ、何となくかわずにはいられない気分になって買ってしまった。

間取りの手帖
間取りの手帖
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.29
佐藤 和歌子著
リトル・モア (2003.4)
ISBN : 489815090X
価格 : ?998
通常2-3日以内に発送します。

■内容

内容は、マンションやアパートを中心に集めた間取り集。99件の間取りと一言コメント。おまけにユーモアたっぷりのコラム6件と対談(?)4件が付く。この99件の間取りの奇妙キテレツさ、面妖さが売り、という本。
第2次大戦中にフランス外人部隊に従軍し、戦後、レジョン・ドヌール勲章を受けた女性の手記。上記の島謙作さんの記事を読んで、面白そうだと思っていたところ、ちょうど巡回先の古本屋で発見。さっそく購入して読んで見た。
 
この手記、戦争小説・冒険小説・恋愛小説とも読める優れもの。紹介の方も力が入って、長くなってしまいました・・・

外人部隊の女
外人部隊の女
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.29
スーザン・トラヴァース〔著〕 / 高橋 佳奈子訳
新潮社 (2003.9)
ISBN : 4105435019
価格 : ?2,100
通常2-3日以内に発送します。

■内容

この自伝の主人公であり著者であるスーザン・トラヴァースは、1909年(明治42年)生まれ。彼女の人生は概ね、第2次大戦を軸にした三部に分かれている。

第1部は、誕生から第2次大戦開戦まで。1909年に生まれた、ということがどういうことになるかというと、 
 
 第1次世界大戦終戦(1918) → 9歳、 第2次世界大戦開戦(1939) → 30歳
 
 ということで、10代と20代が両世界大戦間にすっぽり入ってしまう。戦勝国たるイギリス軍人の家庭に生まれた彼女だが、第1次大戦後の思春期時代をカンヌで過ごすことになる。これは、退役して恩給生活に入った父が、ポンド高を活用するため、フランスでの生活を選択したため。両親は風光明媚なカンヌで優雅な引退生活を送ろうと考えたのだろうが、著者曰く、当時のカンヌは「金持ちとそれに群がる若い女ばかり」というところ。そうした環境での外国暮らしが多感な少女に良い影響を与えるわけはなく、成長して独立したスーザンは、華やかな生活にあこがれてばかりの「ふしだらな女」(これも著者曰く)になってしまう。大戦間のヨーロッパ上流社会の状況というのは、なかなか想像が及ばないところがあるが、父親に認められたい一心でテニスの腕を磨いていたスーザンは、ヨーロッパ各地のテニス大会(&パーティ)を渡りあるく生活で20代を送ることになる。
 
 30歳となり、浮き草暮らしにも倦んできたスーザンは、フランスのとあるシャトーで第2次大戦開戦のニュースを聞く。恩義を感ずるフランスへの貢献の精神に駆られた彼女は、勇躍、フランス赤十字に参加。戦争初期にはフィンランドへ送られた彼女だったが、ナチス・ドイツのフランス占領という状況から、ド・ゴール将軍が引きいる自由フランス軍に同行、アフリカに向かう。亡命政府の軍隊であった自由フランス軍は外人部隊を中核とした寄せ集め。この部隊に同行したことが、スーザンと外人部隊の関わりの始まりとなる。
 アフリカのフランス植民地を巡るうち、すっかり看護婦がいやになったスーザンは、これも父親仕込みの自動車運転の腕を活かし、ついには、中核部隊を率いるケニーグ将軍付きの運転手を勤めることになる。いつしかケニーグ将軍と恋仲になったスーザンは、部隊が待機状態の間、ベイルートで将軍と共に暮らし、既婚者である彼との別れの予感におびえながらも絆を深める。結局、部隊の前線への派遣にも運転手として将軍に同行した彼女は、自由フランス軍の曹長に任ぜられる。ドイツ軍の砲爆撃に怯えながらの塹壕暮らしにも耐えた彼女は、激戦地ビル・ハケイムでの戦いの際にも、銃弾が飛び交う戦場で車を駆り将軍の脱出を実現する。(この手記によると、パリの地下鉄のビル・アケム駅の名は、この激戦地からとられているということ)
 
 著者の人生の第三部は、第2次大戦の終戦後。戦争中、ケニーグ将軍に尽くしたスーザンだったが、第2次大戦の終結は彼との別れをもたらす。最終的に、戦後のフランス軍の中核を担う将軍の立場を思い自ら身を引いたスーザンは、生死を共にした外人部隊への正式入隊を決意する。部隊と共にインドシナ(つまりベトナム)に赴いた彼女は、部隊の戦友と結婚。子供の誕生、スーザンの退役、夫の罹病と退役といった事件を経ながらも、人生の後半は、過去を封印して平穏な暮らしを送る。夫の死後、レジョン・ドヌール勲章を受けた彼女は、老人ホームで余生を送る中、封印を解いて本書を発表……


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