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■あらすじ

遠征先で、数十人の咒式士と巨大な長命竜に追われる少女・アナピヤを救ったガユスとギギナ。記憶を失った彼女に慕われた二人は、金も無いのに、アナピヤの故郷を訪ねる旅につき合う事になる。少女アナピヤの強奪のために雇われた咒式士たちの襲撃をはねのけながら進む3人は、目的の地メトレーヤにおいて、最悪の裏切りと悲劇に直面する……


■感想

第1作、第2作の長編、第3作の短編集となかなか楽しめたので、期待して読んだこの前後編、一読した感想は、正直言って拍子抜けというところ。
 
この<され竜>シリーズ、過去の長編2作はいずれも、似た枠組みのストーリーになっている。つまり、一癖二癖ある敵味方の咒式士に絡まれつつ、巨大な力を誇る超自然の存在(第1作では竜、第2作では大禍ツ式=悪魔)との闘争にガユスとギギナが打ち勝つものの、全体の構図は、超自然の存在も及ばない陰険・狡猾な人間の策謀の手の内にあることがわかる、といった流れが共通している。

この第4・5作も、この構成は大きく変わらず、この世界の究極生物である長命竜の迫力はもちろん、襲いくる咒式士のバリエーションも楽しめるのだが、だからこそ、前後編の長さは必要なかったのではないかという感じ。5巻になってアクション中心になると、話がスムーズに回る印象で、どうも4巻の大半が冗長なような気がする。4巻後書きにある「出版を急がされた」という話と関係あるのだろうか。
 
あと、4・5巻では、主人公の相棒として重要なギギナの扱いについても不満が。ギギナについては、壮絶な破壊力を持つ超剣士として、また謎な価値観と文化を持つ異邦人として、ストーリーの要所を占めるスパイスのような役回りを気に入っていたのである。それが、この前後編では、同等の力を持つライバルが出現したとたん、急に普通の人になってしまった観があって残念。わけがわからんくらいのところが、ちょうどいいと思うんだがなぁ。
 
4・5巻は残酷描写についてもちょっと。主人公がメタクソになるのは<ウルフガイ>シリーズ以来のヒーローものの伝統として違和感ないのだが、薄幸の少女アナピヤを巡る描写にはちょっと引いてしまった。その後の展開に説得力を持たせるため、ということは理解できるのだが、残酷シーンのそういう使い方はなんか安易な気が。プロットの工夫で同じ効果をだすべきでは?
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